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再進学(学び直し)

大学中退者のその後は?大学中退者の就業率やキャリア形成について解説

日本は未だに学歴社会の風習が根強く残っているところがあるため、「大学中退はその後のキャリア形成が難しくなるのでは……」と不安を抱いている方は多いでしょう。

 

結論から言うと、大学を中退してもご自分の希望や目的に合った進路を選べば、着実にキャリアを形成していくことが可能です。ただし、進路選びを誤るとキャリアへの悪影響を及ぼすこともあるので、慎重に検討することが大切です。

 

本記事では大学中退後に人生がうまくいっている人の特徴や、うまくいっていない人の特徴、大学中退者の割合と主な理由、大学中退後からのキャリアの形成方法について解説します。

大学中退した人のその後、人生がうまくいっている人の特徴

大学中退というとネガティブなイメージを持たれがちですが、実際には大学を辞めた後、人生がうまくいっている人もたくさんいます。

 

ここでは大学中退後に成功した人たちに共通する特徴をまとめました。

やりたいことがはっきりしている

 

やりたいことがはっきりしている人は、大学中退後、その目的や夢に向かって具体的な行動を開始する傾向にあります。例えば、公務員になるため公務員専門学校に入学して試験対策に専念する、研究したい分野をより専門的に学べる大学に転学する、などといった場合です。

 

大学に通っていると卒業のための単位を取得しなければならないので、試験対策のためだけに時間を使うことはできませんが、大学を中退すれば思う存分時間を使うことができるので、より短い期間で公務員試験合格をめざせます。

 

特に公務員の種類にもよりますが、受験資格において学歴の制限がないもの多く、大卒者でなくても受験可能です。進路を公務員一本に絞っている方は幅広い学問を学ぶ大学よりも、公務員試験対策に一点集中できる専門学校に通い直した方が効率的な場合があります

早く社会に出たい

 

一般的な大学は4年制なので、現役合格した場合、社会に出るのは22歳となります。

高卒で就職した人に比べると、同年代であっても社会経験に4年の差が出るため、早めにキャリアを形成したい、社会経験を積みたいと考えている人は、大学を中退して社会に出る選択をする人もいます。

 

もちろん、大卒者に比べると学歴の面でやや不利になりますが、働くことに意欲的に取り組めば早めのキャリア形成に成功するケースもあるようです。

 

 

中退後の身の振り方を決めていた

 

大学中退後に成功した人の多くは、行き当たりばったりに行動するのではなく、中退後の身の振り方をはっきり決めています。例えば特定の職業に就きたいと思った場合、そのためにはどのようなスキル、資格が必要なのか、それらを得るためにはどのような行動を起こすべきか、何歳までにスキル・資格の取得をめざすのか、といった将来のビジョンを大学在学中に決めていることが多いです。

 

すると、大学中退後に無駄なブランクを空けずに済むため、若いうちからキャリア形成に成功しやすくなります。

大学中退後、うまくいっていない人の特徴

大学を中退しても成功している人がいる一方、大学中退後の人生設計やキャリア形成に失敗している人もいます。大学中退後にうまくいかない理由は複数ありますが、以下のような特徴がある人は失敗や後悔のリスクが高いようです。

無計画のまま中退した

 

大学に通うことの意義が見出せないと、「学費や時間がもったいない」という理由で早々に中退してしまいがちです。しかし、無計画のまま中退すると、大学を辞めた後、特にやりたいことややるべきことが見つからず、いたずらに時間だけが過ぎてしまう可能性があります。

 

このブランク期間が長ければ長いほど、いざ就活を始めた際、志望先の企業から「大学を中退してから今まで何をやっていたのか」と疑問を抱かれます。資格取得のための勉強をしていた、など正当な理由があれば問題ないのですが、無計画に中退するとブランク期間にやっていたことを説明できず、「計画性のない人」とマイナスのイメージを抱かれることになりかねません。

 

結果的に就活がスムーズに進まず、中退後の就職に苦労するケースも多いようです。

奨学金の返還が難しくなった

 

奨学金を利用して大学に通っていた人の場合、たとえ中退しても在学期間中に借りたお金は返還しなければなりません。奨学金の返還は、貸与が終了した月の翌月から数えて7ヵ月目からスタートするため、その間に安定した収入を確保できていない場合、返還が難しくなる可能性があります。

 

アルバイトやパートをして返還するという方法もありますが、そのための労働に長い時間を掛けすぎると、スキルアップや資格の取得、就活などに費やす時間が減ってしまい、スムーズに就職できなくなる恐れがあります

志望する職業に学歴制限があった

 

近年は学歴にとらわれず、その人のスキルや技術を重視して人材を採用する実力主義の企業が増えてきました。しかし、全ての企業が学歴不問としているわけではなく、一部の企業では大卒者であることを募集要件としているところもあります

 

その場合、大学中退者は応募すら不可能になるため、希望する企業に入社することができません。下調べが不十分なまま大学を中退した結果、就業先の選択肢が絞られてしまい、後悔するというケースは意外と多いので注意が必要です。

大学中退の割合と主な中退理由

文部科学省が発表している資料によると、令和3年度末時点における大学生全体に占める中退者の数は5万7,875人で、全体の1.95%を占めています。

 

中退する理由は人それぞれですが、以下では前述した資料を参考に、主な理由を8つご紹介します。

転学

 

中退理由(その他を除く)で最も多かったのは、他の大学や専門学校への転学です。

 

途中で興味・関心を抱く分野が変わった場合や、特定の分野に特化した知識・スキルを磨きたい場合、あるいは特定の資格を取得したい人は、前の大学を中退して他の大学や専門学校に入り直すという選択をするケースが多いようです。

学生生活になじめない、学習意欲の低下

 

大学生活にうまくなじめなかったり、大学で学習することへのモチベーションが低下したりすると、高い学費を払ってまで通学することに疑問を感じてしまい、中退を選択することもあります。

 

こうしたケースは、大学に対する下調べが不足していた人や、やりたいことや夢が見つからず、とりあえず進学したという人に多いようです。

 

また、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中退したと回答した人の内訳では、学生生活不適応や就学意欲低下が最も大きな割合を占めています。コロナの影響で大学そのものに通えないことや、オンライン授業で他の学生と交流できないことに不満や孤独を覚えて中退する人も少なくないようです。

就業・起業

 

「大学に入学したものの、卒業を待たずに社会に出たい」と考えた人が、大学を中退して就業あるいは起業するケースです。

 

元々社会に出てやりたいこと、実現したい夢がはっきりしていた人はもちろん、在学中に経験したアルバイトに触発されて「勉強するより働きたい」という気持ちが強くなった人が、中退していち早く社会に出て行くパターンが多いようです。

経済的な問題

 

経済的な事情で学費の支払いが難しくなり、やむを得ず中退するという人もいます。

 

特に前述の調査で中退者のうちコロナを理由とした人の内訳では、経済的事情と回答した人が全体の2割を占めており、学費の支払いを行っていた親がコロナ禍の影響で失職、あるいは自営がうまくいかずに倒産・破産したために中退せざるを得なかったケースも多いようです。

学力不振

 

大学を卒業するには決まった単位を履修しなければならないため、学力が不審で単位を落とすと留年せざるを得ない状況になることがあります。その場合、留年して単位を履修し直す人もいれば、諦めて中退することを選択する人もいます。

メンタルの問題

 

何らかの理由でメンタルに問題や疾患を抱えていると、大学に通うのが困難になることがあります。一度休学して治療に専念し、後に復学するというケースもありますが、治療の見通しがつかない場合や、大学に通うことそのものが精神疾患の原因となっている場合は中退を選ぶこともあるようです。

病気やケガ

 

病気やケガをして通学が難しくなり、そのまま中退するというケースもあります。

 

このケースでは前述したメンタルの問題と同じように、休学を選択する人が多いですが、病気やケガの治療が長引いた場合は大学中退を検討する人もいます。

海外留学

 

海外で語学学習をしたい人や、異文化に触れたいという人の中には、国内の大学を中退して海外に留学するパターンもあります。

 

高校でいう交換留学にあたる中・長期留学プログラムの制度を導入している大学であれば、中退せずに海外の大学で勉強することも可能ですが、期間は一学期間または一年間に限定されている場合がほとんどです。そのため、2年以上海外留学したい人は国内の大学を中退することもあります。

大学中退後からのキャリアの考え方や形成方法

大学中退後、着実にキャリアを形成するために押さえておくべきポイントを3つご紹介します。

なるべくブランクを空けない

 

大学中退後にキャリアを形成するためには、できるだけブランク期間を空けないことが重要なポイントになります。中退してから就活を始めるまでに間が空きすぎると、「ぶらぶら遊んでいた怠惰な人」「何も考えずに中退した計画性のない人」など、マイナスイメージを持たれる原因となります。

 

自己分析する時間や、やりたいことを探す時間を確保することも大切ですが、あまり長く時間を掛けすぎると就活で不利になる可能性があるので、「自己分析するのは1ヵ月間のみ」「遅くとも半年後までには就活を始める」など、具体的な期間やスケジュールを決めておくとよいでしょう。

なりたい職業に適したスキル・資格の取得をめざす

 

やりたいことや就きたい職業がはっきりしている場合は、中退後にできた時間を活用し、その職業に就くために必要なスキルや資格の取得をめざしましょう。

 

資格試験の勉強は独学で行うことも可能ですが、前述のとおり、中退から就活までの期間が空きすぎると不利になるおそれがあるので、専門学校への入学を検討するのも一つの方法です。特に認可校の場合は学歴に専門学校卒であることを記載できるため、最終学歴のランクを高卒から上げられるというメリットもあります。

 

ただし、専門学校への入学には大学と同じくらいの学費が掛かるほか、大学よりも生活が多忙になりがちです。

 

大学中退後、やることがないからとりあえず専門学校へ、という安易な考えで入学すると後悔することになりかねないので、専門学校を検討する際はご自分のやりたいこととマッチしているか、将来の目標達成に必要なことか、などをじっくり考えてから決断しましょう。

情報収集を怠らない

 

大学には、学生の就職支援や進路支援を行う就職課やキャリアセンターが設置されているため、比較的簡単に企業情報や求人案件を調べることができます。

 

しかし、大学中退後は企業の下調べから求人案件のチェックまで、全て自身で行わなければなりません。情報収集を怠ると採用先とのミスマッチが発生し、就職してから「こんなはずじゃなかった」と後悔するリスクが高くなるので、日頃から小まめに情報を集めるようにしましょう。

 

なお、大学中退後に専門学校へ入学した場合は、独自の就職支援サービスを受けることが可能です。

大学中退する際は、その後のキャリア形成についてしっかり考えておこう

大学中退の理由は人それぞれですが、いずれの場合もその後のキャリア形成についてよく熟考してから行動することが大切です。「やりたいことがないからしばらくアルバイトをしよう」「とりあえず専門学校に行ってみよう」など、自身のやりたいことや目標が曖昧なまま進路を決めると後悔する可能性が高いです。

 

また、大学中退から就職までの期間が空きすぎると、就活時に不利になってしまうおそれがあるので、できれば中退前に将来のビジョンやプランを立てておくことをおすすめします。

 

仙台大原簿記情報公務員専門学校では、大学中退後に公務員や税理士、公認会計士をめざしたい方や、手に職を付けて就活したい方向けの系統・コースを設けています。

 

就職サポートも充実しているので、大学中退後、スムーズな就活を実現したいのなら、ぜひ仙台大原簿記情報公務員専門学校をご検討ください。

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【この記事を書いた人】

仙台大原簿記情報公務員専門学校

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