コラム
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公務員 進路選択
専門学校に通って公務員になれる確率は?専門学校のメリットや選び方を紹介
公務員の大卒程度試験を受験する主なパターンには、大学に進学して受験する方法と、専門学校に通って受験する方法の2つがあります。
公務員試験の各試験区分には年齢制限があるため、できるだけスムーズな合格をめざしたいところですが、大学と専門学校ではどちらの方が公務員になれる確率が高いのでしょうか。
本記事ではこれから公務員をめざす人向けに、専門学校経由で公務員試験を受けた場合の合格率や、専門学校に通学するメリット、専門学校と大学で迷った場合の比較ポイント、専門学校の選び方について解説します。
目次
専門学校から公務員になれる確率
公務員試験対策の専門学校によっては、自校生の公務員試験合格率を公表しているところもあります。
例えば、仙台大原簿記情報公務員専門学校の2023年度の合格実績を見ると、一次試験の合格率は100%(144名合格/144名受験)、面接中心の二次試験の合格率は91.7%(132名合格/144名受験)でした。
特に一次試験の合格率は10年連続で90%以上をキープしており、専門学校生の試験合格率が非常に高いことが分かります。
もちろん、一次試験・二次試験の合格率は通学する専門学校によって異なるため、上記のデータはあくまで目安です。
とはいえ、合格実績のある専門学校に通えば公務員になれる確率は高くなると考えられます。
大学経由で公務員になれる確率
大学経由で公務員になれる確率について、学校のホームページや資料などで具体的に明記しているところはあまりないかもしれません。
大学別の合格者数を表記しているところはありますが、全体の受検者数が記載されていないケースが多いためです。
ただ、多くの大学では公務員試験対策に特化した講義・授業ではなく、一般的な教養や学科ごとの専門科目を学ぶカリキュラムを採用しています。
特に二次試験対策に関しては自分で対策を講じなければならないことが多く、ハードルは高めかもしれません。
もちろん、大学に通って公務員をめざすことにもメリットはありますが、よりスムーズに公務員になりたいのであれば、合格実績が豊富な専門学校に通うと効率的に学習できるでしょう。
なお、大学生の場合、在学中に専門学校に通うダブルスクールで勉強するという方法もあります。
二つの学校に並行して通うのは大変ですが、大学卒業後に専門学校へ通い直すパターンに比べると、より短い期間で公務員試験合格をめざせるというメリットがあるので検討してみてもよいでしょう。
2023年度公務員採用試験の合格率
人事院の発表によると、2023年度国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)の申込者数は2万6,319人、合格者数は8,269人で、倍率は3.2倍でした。
一方、専門職試験は申込者数2万3,831人 に対して合格者数は4,953人で、倍率は4.8倍となっています。
いずれもかなりの高倍率となっており、合格するのは簡単ではありません。
年齢制限も考慮すると、勉強効率をアップし、なるべく短期間で合格をめざすことが重要視されます。
専門学校に通学して公務員をめざすメリット
公務員の専門学校に通学して公務員をめざす主なメリットを5つご紹介します。
1. 公務員試験に特化している
公務員の専門学校に通う大きなメリットの一つが、公務員試験に特化したカリキュラムで学習できることです。
前述のとおり、大学は公務員試験に特化した講義は少なく、その他の講義や授業に時間を取られてしまいます。
その点、専門学校は全ての授業が公務員対策向けの内容となっているため、公務員試験の勉強に専念できます。
さらに、一般的な大学では対応していることが少ない二次試験対策も実施するため、一次・二次両方の合格率アップが狙えるでしょう。
2. 講師に質問しやすい
講師に質問しやすいことも、公務員の専門学校に通うメリットの一つです。
大学の場合、多くの学生相手に講義を展開することがありますが、対応する教授は基本的に一人です。
そのため、講義で分からないことがあってもなかなか質問しにくいかもしれません。
専門学校の場合は少人数制で授業を行う学校が多く、講師に質問しやすい環境になっています。
分からないことや疑問点があればすぐに相談でき、スムーズに勉強を進められます。
3. 短期間で公務員をめざせる
短期間で公務員をめざせることもメリットです。
一般的な大学は4年制となっており、公務員試験になるまで最低でも4年の期間を要します。
一方、専門学校は公務員対策に特化したカリキュラムを組んでいるため、大学で4年間掛けて学ぶ内容を1~2年程度で学習することが可能です。
4. 大学よりも入学しやすい
専門学校は入学のハードルが比較的低く、高校を卒業したらすぐに公務員試験に向けた勉強を開始できるところも利点です。
大学の場合、入学にあたって推薦または一般受験で合格する必要があります。
大学入試の難度は学校によって異なるものの、入試対策には相応の時間と労力を掛けなければならず、入学は簡単なことではありません。
一方、専門学校にも入試制度はありますが、大学に比べると入学へのハードルは低いといわれています。
5. 公務員をめざす仲間を作れる
公務員をめざす仲間を作れることもメリットです。
大学の場合、卒業後の進路は多岐にわたり、公務員をめざす人の割合は全体で見ると少なめです。
一方で公務員の専門学校は、受講者全員が公務員をめざしているため、一緒に勉強する仲間として意気投合しやすいでしょう。
「公務員試験の合格」という、同じ目標に向かう仲間がいることで、モチベーションの向上につながる可能性もあります。
専門学校と大学で迷った場合の比較ポイント
公務員をめざすにあたって、専門学校に通うべきか大学に行くべきか迷った場合は、以下のポイントを基準に検討してみましょう。
通学期間で比較
大学の通学期間は一般的に4年ですが、専門学校の通学期間はその半分以下の1~2年となっています。
同学年であれば、専門学校に通った人の方が一足早く大卒程度試験を受験できます。
従ってなるべく早く公務員を目指したいのであれば、専門学校に通うのがおすすめです。
ただ、専門学校は大学4年間で学ぶべき内容を1~2年に凝縮しているため、カリキュラムにほとんど余裕がありません。
入学してから卒業するまで、かなりの時間を学校での勉強に費やすことになるため、友達と遊んだり、アルバイトをしたりする時間を確保するのは困難です。
少しでも早く公務員をめざすか、ゆとりのある生活を希望するかが、専門学校と大学を選ぶ一つの分かれ目になるでしょう。
費用で比較
専門学校・大学の年間の学費は、学校によって大きく異なります。
そのため一概にどちらが安い、高いと断言することはできません。
文部科学省の発表によると、2020年度における専門学校の学生・生徒の納付金額は平均125.5万円でした。
同年度、私立大学などの学生納付金の平均は約135.6万円 なので、年間の差額は10万円ほどです。
専門学校の在学期間を1~2年、大学が4年間とすると、在学中の学費は専門学校のおよそ2倍程度という計算になります。
費用面のみを見ると専門学校の方がコストは抑えられるかもしれませんが、後悔しない選択をするには他の面も考慮して比較検討することが大切です。
進路で比較
大学の場合、専門課程の他に一般教養も幅広く学ぶため、身に付く学力やスキルの汎用性が高い傾向にあります。
そのため、在学中に民間企業に興味を持った場合でも進路を変更しやすいところが利点です。
一方、専門学校の場合は公務員試験対策に特化したカリキュラムや授業を採用しています。
従って、大学に比べるとスキル・学力の汎用性はやや劣り、途中で民間企業への就職にシフトしづらく、進路が限定されます。
公務員が第一志望であっても、将来的に民間企業に就職する可能性がある場合は、大学への進学を検討するのも一つの方法です。
学校生活・日常生活で比較
短期間に集中して公務員をめざすのであれば専門学校、ある程度自分のペースで生活したいのであれば大学、という選び方もあります。
大学は4年間かけて一般教養や専門課程を学習するため、一年当たりのカリキュラムや勉強量にややゆとりがあります。
そのため、学問とプライベートを両立させやすく、空いた時間や休日には友達との交流や趣味を楽しんだり、アルバイトに勤しんだりすることも可能です。
一方、専門学校は1~2年で必要な課程を修了しなければなりません。その分カリキュラムは厳しく、一日のほとんどを学校で過ごす可能性もあるでしょう。
公務員をめざすための専門学校の選び方
公務員試験対策に特化した専門学校は複数あり、それぞれ特徴が異なります。
なるべく効率的に学習できる体制が整っているか、自分のニーズに合っているかなどを基準に、適切な専門学校を選ぶことが大切です。
ここでは、公務員の専門学校を選ぶ際のポイントを4つご紹介します。
1. 合格実績をチェックする
公務員試験対策の専門学校を選ぶ際、まずチェックしておきたいのが合格実績です。
その学校で公務員試験を受験した人のうち、どれだけの人が合格したのかを確認すれば、カリキュラムの質の良さや勉強効率の高さなどをある程度把握できます。
なお、合格実績はのべ合格者数ではなく、年度ごとの一次合格者、二次合格者が公表されているかどうかも重要なポイントです。
のべ合格者数では、1人の学生が2つの試験に合格した場合、合格者数が2人とカウントされてしまい、実質的な合格者数が分からなくなるからです。
また、合格率が明記されていない学校は受講生の合格率が低いことが予想されるので、検討し直した方が無難でしょう。
2.試験区分に対応しているか
公務員試験は、学力に応じて大卒程度、専門・短大卒程度、高卒程度の3つに区分されています。
それぞれの区分によって求められる学力や受験範囲に違いがあるため、自分が受ける試験区分に対応している学校かどうかをチェックしておきましょう。
できれば高卒程度から大卒程度まで、全ての試験区分に対応している学校を選ぶと、個人の学力に応じて「高卒程度を受験する」「大卒程度にチャレンジする」といった柔軟な選択が可能になります。
3. 学校の雰囲気が自分に合っているか
専門学校もその他の学校と同じく、それぞれに校風や雰囲気に違いがあります。
どれほど良いカリキュラムや設備が導入されていても、学校の校風や雰囲気が自分に合わないと、通学が苦痛になってしまうおそれがあります。
ストレスなく通学し、公務員試験の勉強に専念できるよう、事前に学校の雰囲気や校風を確認しておくようにしましょう。
特に学校の雰囲気は、ホームページやパンフレットだけでは把握できません。
オープンキャンパスや見学、無料の講習会やセミナーなどに参加し、実際に体感することをおすすめします。
4. サポート体制が充実しているか
受講生の悩みや相談に対応してくれるサポート体制が十分整っているかどうかも、学校選びの重要なポイントの一つです。
例えば複数ある公務員の職種、試験区分の中から、自分に適しているものを選びたいとき、相談できる窓口があるかなどを確認しておきましょう。
なお、適切なアドバイスを提供できるかどうかは講師の質や経験によります。
そのため、あわせて講師の経歴や研修体制をチェックしておくのもおすすめです。
効率重視なら、短期間で公務員になれる確率が高い専門学校
大卒区分の公務員をめざす方法には、大学に通って勉強するパターンと、専門学校に通学して勉強するパターンの2つがあります。
短期間に集中して公務員をめざす場合は、公務員試験対策に特化し、1~2年の通学で合格をめざせる専門学校に通うのがおすすめです。
専門学校を選ぶ際は合格実績や対応している試験区分、学校の雰囲気、サポート体制の充実度などをチェックし、自分のニーズに合っているかどうかを比較しましょう。
仙台大原簿記情報公務員専門学校は、2023年度の仙台校単独で公務員一次試験合格率100%(144名合格/144名受験)、二次試験合格率91.7%(132名合格/144名受験)の確かな実績があります(2024年4月1日現在)。
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