コラム
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再進学(学び直し)
社会人が専門学校に入る意味はある?学び直しのメリットや向いている人の特徴について解説
社会人で専門学校での学び直しやリスキリングを検討している場合、「入学後に後悔しないか」「将来どのような仕事に就けるのか」など、不安や疑問を抱えている方もいるかもしれません。社会人になってから専門学校に入った方の入学後の生活や将来の仕事は、学校選びによって変わってきます。事前に詳しい知識を得ることで、より良い選択ができるでしょう。
この記事では、専門学校に入るメリット・デメリットや、学び直しに向いている人の特徴、専門学校が就職に強い理由、学校の選び方などを解説します。
目次
社会人が専門学校に入るメリットとデメリット
専門学校での学び直しは、社会人にとって大きなメリットがある一方で、デメリットもあります。具体的なメリット・デメリットをチェックして、ご自分が専門学校に入る意味があるかどうかをしっかりと考えていきましょう。
専門学校で学び直すメリット
社会人が専門学校に入って新たに学ぶことには、以下のようなメリットがあります。
1. 国家資格を取得できる
社会人が専門学校で学ぶメリットの一つは、仕事につながる国家資格が取得できることです。
希望する仕事の分野によっては、業務を行うために国家資格が必要な場合があります。そういった分野に関係する専門学校では、資格取得に必要なカリキュラムが組まれており、国家試験合格への道のりがスムーズです。合格して国家資格を取得できれば、就職するに当たっての大きな強みになります。
2. 知識や技術を実践的に学習できる
専門学校では、特定の分野の知識や技術を実践的に学習できることもメリットです。
企業や団体とつながりを持つ専門学校も多く、座学はもちろん、現場での実習や演習を通した教育が受けられます。実習や演習は、現場で実際に働くプロの技術に触れ、体を動かしながら学べるところが利点です。経験を重ねることで、憧れの仕事に就いた際に即戦力となれる自信が持てるでしょう。
3. めざす業種に関わる人と交流できる
専門学校での学び直しは、めざす業種に関わる人とつながりが持てることもメリットです。
専門学校の先生だけでなく、実習や演習を行う現場でも希望する業界の先輩の話を聞けます。また、同じ専門学校に入った学生は、共通する目的に向かって励む仲間です。先輩や仲間と交流することで、これまで社会人として過ごした世界とは違った情報を得られたり、視野を広げたりできます。
専門学校で学び直すデメリット
一方、社会人が専門学校に再進学することで、デメリットが生じることもあります。考えられるデメリットは、以下の3つです。
1. 希望の仕事に就くまでに年数がかかる
社会人が専門学校に進むデメリットの一つは、希望の仕事に就くまでに年数がかかることです。専門学校の修業年数は学科によっても異なり、多くは2年、長ければ3〜4年です。
卒業時には、修業年数の分だけ年齢も重ねます。業種によっては、年齢が上がることで就職が難しくなるケースもあるかもしれません。専門学校の修業年数や、希望する業種の採用の傾向を十分に調べておきましょう。
2. 費用の面で悩むケースがある
専門学校での学び直しは、費用の面で負担がかかるのもデメリットです。当然ながら専門学校で教育を受けるには、入学金や授業料などを支払う必要があります。
入学を機に、社会人として働いていた仕事を退職するのなら、当面の生活費の確保も大事です。費用の心配がある場合は、仕事をしながら専門学校で学ぶことも考えておきましょう。また、社会人が使える奨学金や学費支援制度を利用するのも一つの方法です。
3. 全く別の分野での就職は難しい
社会人が専門学校に入るデメリットとして、別の分野での就職が難しくなることも挙げられます。志を抱いて専門学校に入ったとしても、途中で気持ちが変わる可能性はゼロではありません。
実践的な学びができる専門学校は特定の分野での就職に強い反面、途中で極端に方向性を転換するのは困難です。もし全く別の業種に就きたくなった場合は、せっかくの学びを活かせなくなってしまいます。
学び直しで専門学校に入る社会人の特徴
専門学校での学び直しに向いている社会人は、次のような特徴があります。
仕事の目標を明確に定めている社会人
学び直しのために専門学校に入る社会人は、目標にしている仕事の分野や種類をはっきりと心に決めているのが特徴です。
専門学校で扱う内容は に分けられ、各分野ごとにさまざまな学科が設けられています。広範な学習や理論的な研究を進める大学とは異なり、特定の仕事に活かせる知識や技術を実践的に学べるのが専門学校です。
そのため、専門学校は、就きたい職業を具体的に想定した上で、スキルや資格を身に付けたいと考えている社会人に向いています。
時間やお金を計画的に使える社会人
専門学校での学び直しに向いている社会人は、時間やお金を計画的に使えることも特徴です。
社会人が現在の仕事を続けながら専門学校で学ぶ場合、両立するには時間の使い方や勉強の仕方を工夫する必要があります。また、一度仕事を辞めて専門学校での勉強に専念する場合、学費や生活費のことを念頭に置き、計画を立てておかなければなりません。
計画性のある人は、着実に卒業までの歩みを進めていけるでしょう。
専門学校が就職に強い理由
専門学校が就職に強い理由は、体制や仕組みが整っているためです。専門学校の卒業生は全体の就職率が良いだけでなく、専門学校で学んだ分野の仕事に就く人が多いです。 以下で詳しく紹介します。
企業とのつながりを持っているため
専門学校が就職に強い理由の一つは、関連する分野の企業や団体とさまざまな面でつながりを持っていることです。講師として指導や演習の場を提供するだけでなく、実際に先輩が就職して活躍している企業や団体も珍しくありません。
学生と企業の距離が近く、学習中の関わり合いで能力や姿勢を評価され、就職が有利になるケースもあります。
実践的な教育が評価されているため
専門学校が就職に強いのは、実践的なカリキュラムによる学習成果を企業が高く評価していることも理由です。専門学校では特定の分野に絞った教育で、座学とともに実習や演習を行っているので、企業側としても即戦力の獲得が期待できます。
そのため、専門学校に寄せられる企業の求人数も安定しています。
就職を手厚く支援しているため
最後に専門学校ではそれぞれの就職を手厚くサポートしていることも、就職に強い理由です。社会人から専門学校に入る場合は既に経験があるかもしれませんが、就職活動を行う上では履歴書の書き方や面接の準備など、気にかけるべき点も多いものです。
専門学校では、就職について相談できるスタッフやカウンセラーがいることも多く、一人ひとりの希望や状況に合わせた支援が受けられます。
社会人から専門学校に入る人の割合
文部科学省のサイト「専修学校 #知る専」によると、専門学校で社会人の経験がある人は全体の7.2%で、大学と比較しても高い割合です(※)。高校や大学、短大を卒業し、一度は社会人として働きながらも学び直しを決意した人が全国に数多くいます。
仙台大原簿記情報公務員専門学校 年齢や経歴が違うさまざまな仲間がいる中で学ぶため、社会人だからといって肩身が狭いわけではありません。
専門学校の選び方
社会人が学び直しやリスキリングを思い描いたように進めるには、専門学校の選び方が大切です。以下4つのポイントを押さえながら、専門学校の検討や比較をしましょう。
ポイント1:カリキュラムの内容
まず確認したいのは、専門学校が組んでいるカリキュラムの内容です。同じ分野であっても、専門学校によって座学と演習の割合や重視している科目が異なる場合があります。授業の内容や時間数を見て、自分の目的に合っているかチェックしましょう。
ポイント2:学習する環境
専門学校の選び方として、学習する環境も見ておきたい点です。学科によっては専用の設備や機材を使った実習を行います。設備や機材の個数や新しさは実習の充実度を左右します。
また、どのような講師・先生が教えているのかも知っておきたいポイントです。経験や実績の豊富な先生がそろっていれば、授業の質も期待できるでしょう。
ポイント3:取得できる資格の種類
どのような資格が取得できるのかも、専門学校の選び方で大切なポイントです。資格の取得は就職にも大きく影響します。視野に入れている専門学校が資格の合格者数や合格率を公表している場合は、検討材料にしましょう。
ポイント4:卒業生の就職実績
専門学校を選ぶ際には、卒業生の就職実績も一つの目安です。どのような企業や団体に就職しているのか、就職率はどれくらいかを確認しましょう。
同じ学科の専門学校でも、卒業生の就職先や就職率を比較することで、就職サポートの違いを判断できます。
専門学校に入学するまでの流れ
社会人が専門学校に再進学する場合、入学まで以下のような流れで進めていきます。各段階で必要な手続きを踏んでいきましょう。
1. 希望の業種や仕事を絞る
学び直しやリスキリングを行うことでどのような方向に進んでいきたいのか、しっかりと意思を持って希望する業種や仕事を絞っていきましょう。目標とする仕事を決めることで、入学する専門学校を選びやすくなります。
2. 学費支援制度や奨学金を確認する
社会人が利用できる学費支援制度や奨学金を調べ、対象となるかどうかを確認します。学業に集中するためにも、経済的な心配を少しでも減らしておきましょう。
3. 資料請求やオープンキャンパスで志望校を決める
いくつかの専門学校に資料請求を行って取り寄せたり、オープンキャンパスに参加したりして、志望校を決めます。パンフレットで専門学校の情報を知り、学校に出向いて実際の環境に身を置くことで、具体的な学習のイメージを掴みやすくなります。
4. 専門学校に出願し受験する
心を決めた専門学校に出願し、入試方法に応じた受験対策を行います。書類審査や面接、筆記試験など、専門学校や選抜方法によって必要な項目は異なるため、早い段階で出願要項を確認しておきましょう。
5. 合格発表後、入学手続きを行う
合格が決まったら、専門学校の入学手続きを行います。案内の資料を読んで、期日までに入学金や授業料を支払いましょう。
社会人が使える学費支援制度や奨学金
社会人が専門学校で学び直す際、条件が合えば、学費支援制度や奨学金を利用できます。以下で詳しく紹介します。
教育訓練給付制度
専門学校を検討している社会人がまずチェックしておきたいのは、国の雇用保険の一環として設けられている教育訓練給付制度です。厚生労働大臣の指定を受けている講座を受講すると、かかった費用のうち一定の割合が支給されます。
ただし、雇用保険に決められた期間以上、加入していることが条件です。対象の専門学校は、ハローワークの教育訓練給付制度検索システムで探せます。
奨学金
社会人が利用できる代表的な奨学金は、日本学生支援機構の貸与型です。社会人は多くの場合、在学採用として入学後に申し込みます。返済不要の給付型もあるものの、高校を卒業して2年以内などの条件があるため、社会人が利用できる可能性は低いです。
また、専門学校が独自に用意している学費支援制度や、地方自治体が設けている奨学金もあります。それぞれ世帯収入や年齢、学業成績などの条件が異なるため、よく確認しておきましょう。
教育ローン
最後に、社会人は専門学校の学費や生活費を補うために、教育ローンを利用する方法もあります。教育ローンには、国の教育ローンや金融機関の取り扱う教育ローンがあり、いつでも申し込みが可能です。また、奨学金と併用できる点もメリットです。
なお、世帯年収などそれぞれに審査基準があり、借りられないケースもあります。
社会人が専門学校に入るときの注意点
社会人が専門学校に入る場合は特に注意したい点があります。
無認可校と間違えないようにする
専門学校を探す段階での注意点は、似た名称の無認可校と勘違いしないようにすることです。各都道府県の知事に認可されている専門学校と無認可校は、卒業後の称号や大学への編入資格、奨学金の利用、学割の適用など、さまざまな点で異なります。
現在の職場で了承を得ておく
社会人として仕事を継続しながら学び直しをする場合、専門学校に行くことを職場の上司などに相談・報告しておきましょう。カリキュラムの課程で、ときには休暇を取る必要があったり、残業ができなかったりすることもあるかもしれません。
専門学校でのスキルアップが現在の仕事に役立つ見通しがあるのなら、就学と仕事の両立について理解を得やすいでしょう。
年齢にとらわれずコミュニケーションを取る
専門学校の入学後の注意点として、年齢にとらわれすぎないことも挙げられます。社会人経験のある人も若い高卒生も、同じ目標に向かって学ぶ仲間です。熱意のある仲間と積極的にコミュニケーションを取ることで、より豊かな学生生活が送れます。
資格取得や技術習得までのモチベーションも維持しやすくなるでしょう。
専門学校の学び直しで新たな仕事への道を開こう
専門学校にも、一定の割合で社会人を経験した人が在学しています。専門学校での学び直しのメリットは、目標とする仕事の知識や技術を実践的に学べたり、資格を取得できたりすることです。
特定の仕事に重点を置いた教育が行われる専門学校は、就職に強いのも特徴です。新たな仕事への道を開きたい社会人には、心強い味方となってくれるでしょう。
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