コラム
COLUMN
再進学(学び直し) 進路選択
大学卒業後の進路が決まってない!就職以外の選択肢について解説
大学卒業後の進路は就職だけではなく、他にもさまざまな選択肢があります。一度進路を決めた後に軌道修正するのは簡単なことではないので、大学卒業後の進路は慎重に検討することが大切です。
本記事では大学卒業後の進路の重要性や、主な進路と選択肢、就職しないメリット・デメリット、進路選択時の注意点について解説します。
仙台大原では約6人に1人が学び直ししています。
目次
大学卒業後の進路の重要性
大学卒業後の進路は、その後のキャリアに重要な影響をもたらします。
「とりあえず」「なんとなく」といった曖昧な理由で就職への道を進んでしまうと、後から「もっとスキルを身に付けておけばよかった」「手に職を付けるべきだった」と考えても、なかなか学び直しの時間を確保することができません。
社会に出てから後悔することのないよう、大学卒業後の進路は慎重に検討し、納得した上で決めることが大切です。
卒業後、就職しない人の割合はどれくらい?
「大学を卒業したら就職するのが当たり前」と考えている人は多いですが、実際には就職以外の進路を選ぶ人も少なくありません。
文科省が公表している学校基本統計の結果によると、令和5年3月卒の大卒者の就職率は75.9%、進学率は12.5%となっています(※)。
つまり、1割強の人は大学を卒業しても就職せず、さらなる学びのために進学していることになります。
進学先も一つではなく、大学院や専門学校など複数あり、大学卒業後の進路は多様化しています。
「周囲がみんな就職しているから」といった理由で選択肢の幅を自ら狭めてしまうと悔いが残る可能性があるので、大学卒業=就職という固定観念に縛られないようにしましょう。
大学卒業後に選べる進路・選択肢
大学卒業後の選択肢は複数あり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
ここでは大学卒業後の主な進路を6つご紹介します。
民間企業に就職する
大学卒業後の進路として特に多いのは民間企業への就職です。
現代日本は少子高齢化の影響により、どの産業も人手不足に陥っているため、現在の就職活動は売り手市場と言われています。
だからといって、希望する企業に必ず就職できるわけではありません。人手不足に陥っている今だからこそ、企業は即戦力になるような優秀な人材を求めており、採用のハードルを高く設定しているところも少なくないからです。
新卒者は若く、伸びしろがあるため、職を選ばなければ民間企業への就職はさほど難しくありませんが、希望する職種・企業に入るためにはそれなりの工夫や努力が必要とされています。
公務員になる
大学在学中に公務員試験を受験し、見事合格すれば、卒業後は公務員として働くことができます。
公務員になるメリットは、給与体系が法律によって決められており、長く働くほど年収が上がるところです。
また、民間企業は長引く不況の影響で少なからず倒産や破産などのリスクを抱えていますが、公務員の勤め先である省庁や自治体機関は基本的にその心配がないため、長期的に安定して働けるというメリットもあります。
ただ、公務員試験に合格するのは容易なことではなく、筆記試験対策や面接試験対策が必須です。受験倍率も高い水準で推移しているため、公務員をめざすのなら早い段階から学習を開始しておく必要があります。
フリーターになる
大学卒業後、定職に就かずにパートやアルバイトで生計を立てるフリーターになる人もいます。
フリーターになる理由はさまざまで、やりたい仕事が見つかるまでの繋ぎと考えている人もいれば、後述する進学のための学費を稼ぐことを目的としている人もいます。
時間の制約が厳しく、かつ副業禁止のケースが多い正社員に比べると、時間に融通が利きやすいこと、掛け持ちも可能であることから、あえてフリーターになることを選択する人も多いようです。
一方で、雇用や収入が安定しないことや、社会的信用を得にくいこと、またフリーター期間が長くなると就職・転職活動で不利になる可能性があることなどには注意が必要です。
フリーランスになる、起業する
「会社勤めしたくない」「個人の力で頑張ってみたい」という人は、フリーランスになる、あるいは起業するという選択肢もあります。
現代はインターネットの普及により、国内だけに留まらず、海外に向けて自身のスキルや能力を容易にアピールできるため、認められれば安定して仕事をもらえる可能性があります。
ただ、他のフリーランスあるいは起業家が多く活躍する中、新参者が仕事を獲得するには相応のスキルや実力を求められるでしょう。
留学する、ワーキングホリデーに参加する
大学卒業後、語学や異文化の学習、あるいは視野を広げるために海外へ留学する人も少なくありません。
ビジネスのグローバル化が進んでいる現代では、英語のスキルや海外の価値観を理解する能力などを求められるシーンも多いため、海外生活で培った経験は今後のキャリアでプラスになることもあるでしょう。
ただ、留学には相応の費用が掛かるため、資金をどう捻出するかが問題となります。
費用を抑えたいのなら、働きながら現地で生活するワーキングホリデーに参加するのも一つの方法です。
大学院、専門学校へ進学する
前述したとおり、大学卒業後に大学院や専門学校に進学する人は全体の1割以上存在します。
大学院や専門学校は、大学よりもさらに専門的な学習をしたり、資格取得をめざしたりする教育機関で、特定分野の知識・スキルの習得に適しています。
特に専門学校は手に職を付けたい人に向いている進路で、特定の資格が必要な業界・職種への就職を希望している場合は有力な選択肢といえるでしょう。
大学卒業後、就職しないメリット
大学卒業後、あえて就職せず、他の道を選ぶことにはいくつかのメリットがあります。
将来のことを考える時間を確保できる
本当にやりたいことが見つからないまま、何となく就職してしまうと、「こんなはずじゃなかった」と後悔してしまいがちです。
自分がやりたいこと、就きたい職業が見つからない場合は、あえて就職せず、将来のことを考える時間を確保するのも一つの方法です。
本当にやりたいことが見つかった後、改めて就職活動をして希望する業種・職種に就けば、仕事へのモチベーションがアップし、意欲的に働くことができるでしょう。
新たな知識・スキル・資格の取得をめざせる
大学卒業後、就職せずに専門学校などに進学した場合、大学では学べなかった知識やスキルを習得したり、資格の取得をめざしたりしやすくなります。
ビジネスに直結する知識・スキル・資格であれば、就活で有利になりますし、就職先では即戦力として活躍することができます。
特に公務員や税理士、公認会計士などの職業は試験に合格することが必須です。
しかし、働きながら学習するのは難しいので、各種専門学校で試験対策に専念する方が効率的でしょう。
就職先についてじっくりリサーチできる
民間企業は、たとえ同じ業種であっても会社ごとに個性や特色があります。
そのため、就活者は企業ごとの特徴をよく見極めた上で志望先を検討する必要がありますが、数ある企業の中から自分のニーズや目的に合った会社を見つけるのは簡単なことではなく、長い時間と労力が必要です。
大学卒業後に就職しなかった場合、企業をリサーチする時間を十分に確保できるため、大学在学中よりもさらに深く、慎重に企業について調べることが可能となります。
納得いくまでリサーチすれば、就職後のミスマッチも防ぐことができ、早期離職等のリスクを低減できるでしょう。
大学卒業後、就職しないデメリット
大学卒業後、就職しないことには多くのメリットがある反面、いくつかのデメリットもあります。
良い面ばかり見ていると後悔する可能性があるので、デメリットもしっかり理解した上で就職するかしないかを検討しましょう。
安定した収入を得られない
就職しない場合、当然ですが安定した収入を得る手段がなくなってしまいます。
実家暮らしで、かつ両親が収入を得ている場合は問題ないかもしれませんが、そうでない場合は生活に困窮してしまうおそれがあります。
また、大学卒業後、就職せず専門学校に進学する場合は、学費の準備が必要です。親に出してもらえない場合、自身で費用を工面する必要がありますが、就職していないと資金の調達も難しくなります。
ただ、専門学校によっては独自の学費支援制度や奨学金制度などを設けているところもあるので、費用面がネックで進学を迷っている場合は学校に問い合わせてみましょう。
社会的信用を得にくい
正社員として就職していないと、社会的な地位を確立しにくいため、クレジットカードや各種ローンの審査に通りにくくなる可能性があります。
最近は学生やフリーターでも審査をパスできるクレジットカード、ローンが増えてきていますが、正社員に比べると審査のハードルが上がること、選択肢の幅が狭くなることに注意が必要です。
就活時に不利になる可能性がある
就活時に新卒枠で応募できるのは、原則として次の3月で学校を卒業する学生のみです。
高卒なら3年生、大卒なら4年生がそれぞれ新卒者に該当します。そのため、大学を卒業してから就職活動を開始した場合、新卒枠として応募できなくなる可能性があります。
最近は卒業後3年以内なら新卒枠として扱うという企業も増えてきているようですが、応募要項や採用の基準は会社が独自に定めているため、次の3月に卒業を控えた学生でないと新卒として採用しないという企業もゼロではありません。
既卒の場合、「大学卒業後、すぐ就職しなかったのはなぜか」「スキル不足で就活に失敗したのではないか」など、ネガティブなイメージを抱かれることもあり、就活で不利になる可能性があります。
なお、認定校の専門学校に進学した場合は学歴に記載できるため、スキル不足やブランクについて追及されるリスクが少なくなります。
大学卒業後、就職しないことによって生じるリスクが気になる場合は、専門学校への進学を検討するのも一つの方法です。
大学卒業後、進路選択するときの注意点
大学卒業後の進路を選択する際に気を付けたいことを3つご紹介します。
まずはやりたいことを明確にする
冒頭でも説明したとおり、大学卒業後の進路はその後のキャリアに大きな影響を及ぼすため、進路を決める際は、まず自分がやりたいことを明確にすることからスタートしましょう。
やりたいことが分からないという場合は、興味・関心を持っていることや大切にしていることなどをリストアップすると、やりたいことや実現したいことを形にしやすくなります。
なお、やりたくないことも一緒に洗い出しておくと、業種や職種の絞り込みに役立ちます。
周囲に流されないようにする
大学卒業後の進路を選択する際、親や友人などに意見やアドバイスを求めることもあるでしょう。さまざまな人の意見を聞いて進路選択の参考にするのは良いことですが、「親に言われたから」「まわりのみんながそうしているから」という理由で進路を決めると、「こんなはずじゃなかった」と後悔する可能性があります。
周囲の意見やアドバイスはあくまで参考程度にとどめ、最終的な決断は自身の意志や希望を基に下すことが大切です。
さまざまな選択肢を考慮する
大学卒業後の進路には、就職の他に進学や起業など複数の選択肢があります。
例えば公務員になることを希望している場合、在学中の合格をめざすのか、卒業後に専門学校へ進学して試験対策を行うのか、あるいは浪人して独学で勉強するのかといったパターンが考えられるでしょう。
それぞれの選択肢にメリット・デメリットがあるので、一つの選択肢にこだわらず、複数の手段を考慮して自分に合った方法を模索しましょう。
大学卒業後の進路は悔いのないよう、慎重に検討しよう
大学卒業後の進路はその後のキャリアに大きな影響をもたらすため、慎重に検討する必要があります。
現代日本では大卒者の7割以上が就職していますが、その一方で、1割以上の方は大学院や専門学校等へ進学するなど、就職以外の道に進む方も少なくありません。
そのため、「みんなが就職するから」といった理由で安易に就職を選ぶのではなく、本当にやりたいことは何か、将来どのような職業に就きたいのか、などを明確にした上で進路を選択することを心掛けましょう。
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