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公務員 なるには 進路選択

サイバー捜査官になるには?必要な資格とキャリアパスを解説

サイバー捜査官は、現代の情報社会において非常に重要な役割を担う職業です。インターネットを利用した犯罪が増加する中で、サイバー捜査官の需要は高まり続けています。

 

もし「サイバー捜査官になりたい」と考えているのであれば、なるためのルートをきちんと把握、必要な資格やスキルを身につけることが大切です。この記事では、サイバー捜査官になるための進路や仕事内容、給与、採用試験など、さまざまな情報を紹介します。サイバー捜査官になるにはどのようなステップを踏むべきかを明確にしていきましょう。

サイバー捜査官とは?

サイバー捜査官の基本的な役割と職務内容

 

サイバー捜査官は、警視庁や各県警に設置されたサイバー犯罪対策課等に所属し、インターネットを利用した犯罪を取り締まる専門職です。

 

主にコンピュータ犯罪、ハッキング、データ盗難、ネットワークへの不正侵入などの問題に対処します。サイバー捜査官は、サイバー犯罪が発生した場合に、証拠を集めたり、犯人を追跡したりするための専門的な知識と技術が必要な仕事といえ、ネットワークやデジタルデバイスの監視から、情報の解析、証拠の収集に至るまで多岐にわたります。

 

サイバー犯罪は通常の捜査では解決が難しいことが多く、サイバー捜査官は、専門的なITスキルやセキュリティ知識を駆使して犯罪を未然に防いだり、犯人を特定します。

サイバー捜査官の具体的な仕事は?

 

サイバー捜査官の主な仕事は次のとおりです。

 

  • デジタル証拠の収集と解析:犯罪現場からコンピュータやスマートフォン、ネットワーク機器を押収し、そこに残されたデータを解析します。
  • サイバー犯罪の調査:オンラインで発生した詐欺、ハッキング、個人情報の盗難などを調査します。
  • 法的手続きの対応:捜査の過程で収集した証拠が法的に有効であることを確認し、裁判で使用できる形に整えます。

他の捜査官との違いやサイバー捜査官の特殊性

 

サイバー捜査官は、一般的な捜査官と異なり、ITスキルやセキュリティの知識を持つ必要があります。また、デジタル証拠の解析には高度な専門技術が要求されるため、サイバー捜査官はIT技術と法学の両方に精通した専門職です。

サイバー捜査官になるためのルート

サイバー捜査官として働くためには

 

サイバー捜査官になるためには、この資格を持っているとなれるというものでありませんが一般的なITスキルや知識が求められます。スキルや知識を身につけるために大学や専門学校に一旦進学し、公務員試験を突破するルートと、各県警察官の公務員試験を受験し、合格して警察官になった後、異動でサイバー捜査官になるルートが考えられます。

 

大学:法学部や情報学部など、サイバー捜査官に関連する分野で学びます。法的な知識やITスキルを身につけることが役立ちます。IT技術やセキュリティ、ネットワーク技術などを学べる学部を選択することが有利です。大学在学中にサイバー捜査官の採用試験を受験します。

 

専門学校:IT関連学科や一部公務員系の学科でITスキルを身につけます。ITに関連するスキルとともに、資格取得のための対策授業があるため、ITパスポート試験や基本情報技術者試験といった国家資格取得も狙えることが魅力です。在学中にサイバー捜査官の採用試験を受験するため、ITの知識を身につけられ、公務員試験対策も同時に行える学科を選択すると良いでしょう。

 

警察官として公務員試験を受験:上記で説明したとおり、各県警察官の公務員試験を受験し、警察官として合格をめざします。合格後に警察学校に入学するため、そこで法的な知識や基本的な捜査方法を学びます。卒業後、もちろん警察官として勤務することになりますが、その後サイバー捜査官に異動することが可能です。もちろん異動するにはITスキルを求められるため、独学で身につける必要があります。

必要な資格やスキル、経歴について

 

サイバー捜査官はITの専門知識が必要な特別捜査官なので、IT関連の知識は必須です。その上で公務員試験を受け、合格する必要があります。ただ通常の公務員試験と異なり、下記のように応募条件があるため、市役所職員などの行政職に比べると倍率は低くなる傾向があるといえます。

 

サイバー捜査官の採用試験ではIPA(独立行政法人情報処理推進機構)の実施する情報処理技術者試験などの国家資格の取得やIT関連企業での実務経験が応募の条件として設けられていることが多いです。例えば令和6年度の岩手県警察官(サイバー捜査官)の採用試験では下記情報処理技術者試験に合格した方が応募条件となっています。

 

・情報処理安全確保支援士試験

・ 基本情報技術者試験

・ 応用情報技術者試験

・ ITストラテジスト試験

・ システムアーキテクト試験

・ プロジェクトマネージャ試験

・ ネットワークスペシャリスト試験

・ データベーススペシャリスト試験

・ エンベデッドシステムスペシャリスト試験

・ ITサービスマネージャ試験

・ システム監査技術者試験

サイバー捜査官の給与と待遇

サイバー捜査官の年収は?

 

サイバー捜査官の給与は、経験や採用形態によって異なります。

 

  • 新卒:警察官として採用された場合、年収は約300万円~400万円程度が一般的です。その後、昇給により給与は上がります。
  • 中途採用や転職者:中途採用や転職者の場合、経験や専門知識によって年収は変動しますが、一般的に400万円~600万円程度です。

サイバー捜査官の給与水準について

 

給与水準は、勤務する警察機関や地域、経験年数、業務の特殊性などによって異なります。特に技術職としての側面が強いサイバー捜査官は、ITスキルやセキュリティ関連の資格によって給与がアップする可能性があります

公務員としての待遇と他業界との比較

 

サイバー捜査官は公務員のため、民間企業に比べて安定した職業です。給与面では民間企業のIT関連職に比べてやや低いこともありますが、福利厚生や退職金、定年後の年金制度など、安定した待遇が提供されます。

サイバー捜査官の採用条件

サイバー捜査官の採用試験や募集情報

 

サイバー捜査官になるためには、警察官として採用される必要があります。警察官採用試験は、一般的な警察官試験と同様に、筆記試験、面接、身体検査などが行われます。これに加えて、サイバー捜査官としての特別な試験が実施されることもあります。

採用試験の具体的な流れと合格へのアドバイス

 

  • 筆記試験:法律や一般教養、専門知識に関する問題が出題されます。
  • 面接:自分のキャリアプランやサイバー捜査官として活躍したい意欲をしっかりアピールすることが重要です。
  • 実技試験:IT関連の実技試験がある場合もあり、実際にコンピュータを使って課題を解決する力を求められます。

サイバー捜査官としてのキャリアパスとは?

サイバー捜査官のキャリアはどう積む?

 

サイバー捜査官としてのキャリアは、警察内部での昇進や他の専門職への転職が可能です。最初はサイバー捜査官としての経験を積み、その後、警察庁や警視庁などの上級機関に異動することができます。サイバー犯罪の被害拡大に伴い、人材の需要が高まっています。

中途採用や民間からの転職はできる?

 

未経験や他業界からの転職も可能です。特に、IT業界からの転職者は、高いニーズがあり、働いていくうえでも前職の知識やスキルを活かすことができるため、サイバー捜査官として活躍できる可能性も高いです。

サイバー捜査官としての向き不向きはある?

 

サイバー捜査官には、高度な技術的知識と強い倫理観が求められます。自分がこの職業に向いているかどうかを自己評価することが重要です。

サイバー捜査官への近道は…?

サイバー捜査官になるためには、IT知識を身につけ、公務員試験を突破する必要があります。公務員試験合格というハードルはあるものの、その職務は社会に貢献できる重要な役割を果たします。サイバー捜査官に向いているのは、好奇心が強く、常に学び続ける姿勢を持っている人といわれているため、自分に向いているかどうかを冷静に評価し、必要なスキルを身につけることが大切です。

 

また前途のとおり、情報処理国家資格が応募条件となっていることが多いため、大学や専門学校で資格の取得をはじめ、ITの知識やスキルを身につけたうえで公務員試験に臨むのが近道といえるでしょう。

 

仙台大原簿記情報公務員専門学校の情報公務員コースでは、1年次に情報処理国家資格にチャレンジし、2年次には公務員試験対策をし、公務員試験に臨みます。資格取得と公務員試験対策の両方を兼ね備えたコースになるため、サイバー捜査官をめざしたい方や受験する公務員試験の幅を広げたい人にぴったりです。

 

サイバー捜査官をめざすのはもちろん、民間企業でもニーズがあるIT知識、スキルを身につけたい方はぜひ検討してみてください。

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【この記事を書いた人】

仙台大原簿記情報公務員専門学校

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仙台大原は全国46都市116校ある大原のグループネットワーク校です。初めて学ぶ分野でも基礎から安心して学べ、結果に結び付けられるカリキュラムや過去の出題傾向をもとに作成された独自の教材と授業スタイルが特長です。

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